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サイミール・ピルグ

サイミール・ピルグ(テノール・リサイタル)
Saimir Pirgu

「パヴァロッティの後継者」の真打ち ピルグの甘く官能的な声に酔いたい!
香原斗志(オペラ評論家)

 テノールは若い恋人役を演じることが多いのだから、なにはともあれ、明るく、輝かしい声、あるいは、甘く、やわらかい声を期待してしまう――というのは、オペラ好きの宿痾のようなものだろう。かつての三大テノールのブームも、彼らの年齢がすでに若くなかったのはご愛嬌としても、人の心を打つ輝かしい声を響かせたからこそ、一大ムーブメントを引き起こしたのである。なかでもパヴァロッティの人気が抜きん出ていたのは、彼の声がとりわけ明るく、輝かしかったからにほかならない。すぐれたテノールがひとつハードルを超えてスターになるための、それが条件だと言っていい。

 もっとも、高い音楽性とスター性を兼ね備える確率は、きわめて低いはずだが、そこに名乗りを上げたのがアルバニアに生まれ育ったサイミール・ピルグである。その声はまさに明るく、甘く、やわらかく、響きが均質で輝かしい。官能的な声を湧き上がるように響かせるマントヴァ公爵も、一途なひたむきさが簡潔なフレージングのなかに表されたアルフレードも、清純さが素直に打ち出されたネモリーノも、いちど聴くと、その声の色彩感とともに強く記憶される。あるいは、《ランメルモールのルチア》のエドガルドや、《カプレーティとモンテッキ》のテバルドなどでは、叙情性を醸しながらアクセントが優雅に表現され、ベルカントの名残をとどめた前期ロマン派の作品に真骨頂を発揮する歌手であることがわかる。

 そうなのだ。ピルグの持ち味は、若いときのパヴァロッティととても近いのだ。キャリアの後半においては、美声をたれ流すばかりで声のコントロールを放棄した感もあったパヴァロッティも、初期には持ち前の官能的な声を慎重に制御して、圧倒的な名唱を聴かせていた。これまで「ポスト三大テノール」、あるいは「パヴァロッティの後継者」と言われてきたテノールは少なからずいるけれど、官能的な美声を均質に響かせて聴き手をとりこにできるという意味で、ピルグこそはようやく現れた、パヴァロッティの後継者と呼べる存在だろう。しかも映画俳優さながらの容姿があるから、オペラの舞台での映え方も格別。また、イタリアのプーリア州とアドリア海をはさんで目と鼻の先のアルバニアには、昔からイタリア語を話す人が多い。その例に漏れず、ピルグもネイティブ並みの美しいイタリア語を響かせる。

 よいテノールがいないと嘆かれはじめて長いが、このごろ、すぐれたテノールは徐々に輩出している。だが、甘く官能的な声と優雅なフレージングで聴き手を黙らせる、テノールを聴くよろこびにあふれたテノールは、なかなか現れない。いや、いつの時代にもそうはいなかった。いま、そんなテノールが聴きたければ、ピルグを聴くべきである。

 
曲目

ボノンチーニ:《グリゼルダ》~"おまえを讃える栄光のために"
G.B.Bononcini : «Griselda» ~ "Per la Gloria d' adorarvi"
グルック:《パリーデとエレナ》~"おお、私のいとしい人よ"
C.W.Gluck : «Paride ed Elena» ~ "O, del mio dolce ardor"
スカルラッティ:《愛のまこと》~"ガンジス川に陽が昇り"
A.Scarlatti : «L' honestà negli amori» ~ "Già il sole dal gange"
モーツァルト:《皇帝ティートの慈悲》~"最高の王座にあるものの喜びは"
W.A.Mozarto : «La clemenza di Tito» ~ "Del più sublime soglio"
        :《ドン・ジョヴァンニ》~"私の恋人を慰めてあげてください"
        : «Don Giovanni» ~ "Il mio tesoro intanto"
ロッシーニ:踊り
G.Rossini : La Danza
ドニゼッティ:《愛の妙薬》~"人知れぬ涙"
G.Donizetti : «L'elisir d'amore» ~ "Una furtiva lagrima"

レスピーギ:霧
O.Respighi : Nebbie
ヴェルディ:《第一次十字軍のロンバルディーアの人々》~"私の喜びを
                    彼女の美しい心に注ぎたい"
G.Verdi : «I Lombardi alla prima crociata» ~ "La mia letizia infondere"
     :《シモン・ボッカネグラ》~"何たることだ!アメーリアがここに!….
                    僕の心は激しい嫉妬の炎で燃え上がっている….
                    慈悲深き天よ、彼女を返してください"
     : «Simon Boccanegra» ~ "O inferno! Amelia qui! …. Sento avvampar nell' anima …. Cielo pietoso, rendila"
グノー:《ロメオとジュリエット》~"ああ、太陽よ昇れ"
C.F.Gounod : «Roméo et Juliette» ~ "Ah! léve toi soleil"
マスネ:《ウェルテル》~"春風よ、なぜ私を目覚めさすのか"
J.Massenet : «Werther» ~ "Pourquoi me réveiller, ô souffle du printemps"
チレーア:《アルルの女》~フェデリーコの嘆き"ありふれた話"
F.Cilea : «L' arlesiana» ~ Lamento di Federico "È la solita storia del pastore"

※演奏家の希望により、曲目等公演内容に変更が生ずる場合もございます。あらかじめご了承ください。
※未就学児童の入場はご遠慮ください。

サイミール・ピルグ
テノール・リサイタル

2016年2月25日(木)19時
Thursday, 25 February 2016 at 7p.m.

紀尾井ホール
Kioi Hall

ピアノ:浅野 菜生子
Pianoforte:Naoko Asano

チケット発売日

友の会優先発売:12月16日(水)
 10:00
DM会員優先発売:12月18日(金)
 10:00
一般発売:12月21日(月)
 10:00
  
*友の会およびDM発売は東京プロムジカのみで受付

チケット価格

S:¥ 11,000
A:¥ 8,000
B:¥ 5,000

お問い合わせ・お申し込み

東京プロムジカチケットデスク
03-3372-7050

お問い合わせ
 

紀尾井ホールチケットセンター
03-3237-0061

チケットぴあ(Pコード 283-644)
http://pia.jp/
※PC/携帯/スマートフォン共通
セブンイレブン、サークルK・サンクス、チケットぴあ店舗
0570-02-9999

イープラス
http://eplus.jp

東京文化会館チケットサービス
03-5685-0650

ローソンチケット
0570-084-003(Lコード 35106)
0570-000-407(オペレーター/10:00~20:00)
http://l-tike.com/

主催:
東京プロムジカ

後援:
イタリア文化会館

協力:
NPO法人日本音楽生涯学習振興協会/NPO法人童謡コーラス支援事務局
「みんなの音楽会TV」
(テレビ神奈川・テレビ埼玉・東京MXテレビにて好評放送中!)

 
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