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アントニーノ・シラグーザ

アントニーノ・シラグーザ(テノール・リサイタル)
Antonino Siragusa

天性の美声、たぐいまれな技巧と歌心
若々しいままに円熟味を増したアントニーノ・シラグーザ
香原斗志(オペラ評論家)

 明るくて、若々しくて、キラキラと輝くような声。若者役を演じることが多いテノールには、それがひとつの理想であるに違いないが、実際には、そんな声にはなかなか出会えない。数少ない例外がアントニーノ・シラグーザである。

 そういう声は、いくら訓練しても得られない天性のものだ。テノール歌手を志した若者が、訓練の末に非の打ちどころがない歌唱力を得ることは、少なからずあるけれど、持ち前の声の性質までは変えられない。一方、別の仕事に就いていたときに、持ち前の声の素晴らしさに気づいた周囲から歌手になるように勧められ、この道に進んだのがシラグーザである。その声の良さは、いわばデビュー前から折り紙つきだったのだ。

 1998年、つまり、もう18年も前のことだが、東京プロムジカ主催の「テノール・ガラ」で、シラグーザは《清教徒》のアルトゥーロのアリアを歌った。私はその声のきらめきに身震いするほど圧倒され、こういう声を求めていたんだと強く思った。しかも、彼の魅力は天性の美声にとどまらなかった。滑らかなフレージング、輝かしいハイCis(ド♯)の最高音。そのうえ、おおいなる歌心も感じられ、まさに「ザ・テノール」であった。翌年、ペーザロのロッシーニ・オペラ・フェスティバルを訪ねると、そこでシラグーザは2演目を歌い、アジリタを中心にした装飾歌唱の技巧が並はずれていることと、弱音がきわめて美しいことに気づかされた。生まれながらの声が美しいうえに、アジリタが得意で、強弱が自在で、超高音がラクに出る。なんと呼べばいいのだろう。才色兼備、文武両道、鬼に金棒……。いずれも外れていないはずだ。

 旧聞を記しているのだと誤解しないでほしい。シラグーザが《愛の妙薬》のネモリーノ役でオペラの舞台に本格的にデビューして、今年でちょうど20年になるが、その声は不思議なほど変わらない。今も明るくて、若々しくて、キラキラと輝いている。風貌には平清盛か、はたまた武田信玄か、という貫禄が備わってきたけれど、声は若者のままだ。そして相変わらずハイCisやハイD(レ)といった超高音を燦々と輝くように響かせるし、音符がギザギザに並んだアジリタのパッセージを、スキーのモーグルのすぐれた選手のように、すばやく正確に駆けぬける。

 声が成熟するスピードを超えてレパートリーをどんどん広げ、自滅していくテノールが後を絶たないが、シラグーザはそんな愚とは無縁だ。持ち前の軽やかでリリックな声に余る役には、けっして手を出さない。一方、20年のキャリアによって表現は深みを増している。熟成を重ねる永遠の若者――。いま、聴き時である。

 
曲目

ガスタルドン:禁じられた音楽
S.Gastaldon : Musica proibita
トスティ:最後の歌 / 理想
F.P.Tosti : L'ultima canzone / Ideale
ダンニバーレ:太陽の土地                      
V.D'Annibale : 'O paese d'' o sole
ララ:グラナダ                             
A.Lara : Granada
ロッシーニ:《チェネレントラ》~"ああ、誓ってまたみつけよう"
G.Rossini :  «Cenerentola» ~ "Si, ritrovarla io giuro"

プッチーニ:《ラ・ボエーム》~ "冷たき手を"
G.Puccini : «La Bohème» ~ "Che gelida manina"
ヴェルディ:《リゴレット》~"あの娘は攫われてしまった!…. あの娘の涙が見えるようだ"
G.Verdi : «Rigoletto» ~ "Ella mi fu rapita! … Parmi veder le lagrime"
グノー:《ロメオとジュリエット》~"ああ、太陽よ昇れ"
C.F.Gounod : «Roméo et Juliette» ~ "Ah! léve toi soleil"
ドニゼッティ:《愛の妙薬》~"人知れぬ涙"
G.Donizetti : «L'elisir d'amore» ~ "Una furtiva lagrima"
ヴェルディ:《リゴレット》~"女は気まぐれ"(女心の歌)
G.Verdi : «Rigoletto» ~ "La donna è mobile"

※演奏家の希望により、曲目等公演内容に変更が生ずる場合もございます。あらかじめご了承ください。
※未就学児童の入場はご遠慮ください。

アントニーノ・シラグーザ
テノール・リサイタル

2016年10月12日(水)19時
Wednesday, 12 October 2016 at 7p.m.

紀尾井ホール
Kioi Hall

ピアノ:浅野 菜生子
Pianoforte:Naoko Asano

チケット発売日

友の会優先発売 :4月22日(金)
 10:00
DM会員優先発売 :4月25日(月)
 10:00
一般発売 :5月9日(月)
 10:00
  
*友の会およびDM発売は東京プロムジカのみで受付

チケット価格

S:¥ 12,000
A:¥ 9,000
B:¥ 6,000

お問い合わせ・お申し込み

東京プロムジカチケットデスク
03-3372-7050

お問い合わせ
 

紀尾井ホールチケットセンター
03-3237-0061

チケットぴあ(Pコード 295-981)
http://pia.jp/
※PC/携帯/スマートフォン共通
セブンイレブン、サークルK・サンクス、チケットぴあ店舗
0570-02-9999

イープラス
http://eplus.jp

紀尾井ホールチケットセンター
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東京文化会館チケットサービス
03-5685-0650

ローソンチケット
0570-084-003(Lコード 33172)
0570-000-407(オペレーター/10:00~20:00)
http://l-tike.com/

主催:
東京プロムジカ

後援:
イタリア文化会館

協力:
NPO法人日本音楽生涯学習振興協会/NPO法人童謡コーラス支援事務局

 
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