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デジレ・ランカトーレ

デジレ・ランカトーレ ソプラノ・リサイタル
Desiree Rancatore Soprano Recital

「泣けるベルカント」
ランカトーレの歌に酔う至福のとき
香原斗志(オペラ評論家)

上手に歌うソプラノはいる。卓越した技巧を身につけ、非の打ちどころがない歌を聴かせるソプラノも、珍しいとまではいえない。しかし、「泣けるソプラノ」ばかりはそう簡単に出逢えない。デジレ・ランカトーレという例外をのぞいて。
 私は昨年、彼女が《ラ・トラヴィアータ》、いわゆる《椿姫》のヴィオレッタ役を歌うのを聴き、とりわけこの薄幸の女性の追いこまれた心情が切々とあらわされるのに触れ、涙腺をつよく刺激された。そんな"チャンス"はなかなか巡ってこないものだ。ランカトーレの歌は近年、強い感情を包みこむようになったが、それは、なるべくしてなった必然のように思える。
 ランカトーレはデビュー当時、美しいコロラトゥーラとF(三点ヘ)まで楽に出せる超高音を売りにしていた。もちろん、その点において彼女は卓越していたが、軽い声をアクロバティックに転がすソプラノだと誤解されがちだった。しかし、あの高音も、軽い声のソプラノ・レッジェーロが出すものとは違っていた。強さと厚みを維持したまま高音域まで駆け上がるから、聴き手は心を揺さぶられたのである。
 じつはランカトーレの天分は、はじめからほかにも発揮されていた。厚い中音域と、低音から高音まで声を均質に響かせる恵まれた資質、湧き出でるような豊かな情感――。そんな持ち味があればこそ、高音もコロラトゥーラもいっそう輝いたのだ。そのうえ、感情をつよくこめても歌のフォームが崩れない。それは彼女の歌が堅牢な骨組みにささえられている証しだった。
 ソプラノ・ドランマティコ・ダジリタという言葉がある。アジリタなどの装飾歌唱に長け、ドラマティックな表現もこなせる歌い手で、ランカトーレの持ち味も元来、それに近いところにある。彼女の十八番であるヴィオレッタも、《ランメルモールのルチア》のルチアも、歴史的にはそういう歌手が歌ってきた役だったのだ。
 いま、アラフォーと呼ばれる年齢に達して中音域がますます充実し、厚みを増した声は役に没入できる彼女の感情表現の受け皿として、申し分ない。ランカトーレの歌が「泣ける」秘密は、ここにある。
 今回のリサイタルは、そんな彼女の原点が並んでいる。モーツァルトを聴けば、ランカトーレの声の堅固な基礎と、それにささえられた柔軟な表現に驚嘆するだろう。ドニゼッティやベッリーニの諸役を聴けば、これらロマン派の作曲家たちが歌にこめた喜怒哀楽を目の当たりにするだろう。およそ2時間、ときに涙もさそう歌のドラマに浸れる、至福のときが待っている。

 
曲目

モーツァルト:静けさはほほえみつつ
W.A.Mozart : Ridente la calma
      :《フィガロの結婚》~"スザンナは来てないのね!・・・・楽しい思い出はどこへ"
       : «Le nozze di Figaro» ~ "E Susanna non vien!…Dove sono i bei momenti"
      :《魔笛》~ "愛の喜びは露と消え"
       : «Die Zauberflöte» ~ "Ach, ich fühl's , es ist verschwunden"
      :《ドン・ジョヴァンニ》~"恋人よ、私を不親切な女と思わないで"
       : «Don Giovanni» ~ "Crudele…Non mi dir, bell' idol mio"
ピアノ・ソロ
ロッシーニ:《セビリャの理髪師》より"今の歌声は心に響く"
G.Rossini : «I barbiere di Siviglia» ~ "Una voce poco fa"

パイジェッロ:《ニーナ、または恋に狂った娘》~ "いとしい人が来る時"
Paisiello : «Nina, o sia La pazza per amore» ~ "Il mio ben quando verrà"
ドニゼッティ:《マリア・ストゥアルダ》より"おお雲よ、なんと軽やかに・・・・寂しき安らぎの平和も失われ"
G.Donizetti : «Maria Stuarda» ~ "Oh nube che lieve…Nella pace del mesto riposo"
ベッリーニ:《カプレーティ家とモンテッキ家》~ "おお、幾たびかあなたのために"
Bellini : «I Capuleti ed i Montecchi» ~ "Ecco mi lieta vesta…Oh! Quante volte"
グノー:《ファウスト》~ 宝石の歌"なんと美しいこの姿"
C.F.Gounod : «Faust» ~ Air des bijoux " Je vois-je la ….Ah Je ris"
ピアノ・ソロ
ベッリーニ:《ノルマ》~"清らかな女神よ・・・・あの愛に満ちた日々が取り戻せるなら"
V.Bellini : «Norma» ~ "Casta Diva…Ah! Bello a me ritorna del raggio tuo sereno"

※演奏家の希望により、曲目等公演内容に変更が生ずる場合もございます。あらかじめご了承ください。
※未就学児童の入場はご遠慮ください。

デジレ・ランカトーレ
ソプラノ・リサイタル

2018年6月6日(水)19時
Wednesday, 6 June 2018 at 7p.m.

紀尾井ホール
Kioi Hall

ピアノ:浅野 菜生子
Pianoforte:Naoko Asano

チケット発売日

友の会優先発売 :1月10日(水)
 10:00
DM会員優先発売 :1月12日(金)
 10:00
一般発売 :1月17日(水)
 10:00
  
*友の会およびDM発売は東京プロムジカのみで受付

チケット価格

S:¥ 12,000
A:¥ 9,000
B:¥ 6,000

お問い合わせ・お申し込み

東京プロムジカチケットデスク
03-3372-7050

お問い合わせ
 

紀尾井ホールチケットセンター
03-3237-0061

チケットぴあ(Pコード:104-543)
http://pia.jp/
※PC/携帯/スマートフォン共通
セブンイレブン、サークルK・サンクス、チケットぴあ店舗
0570-02-9999

イープラス
http://eplus.jp

ローソンチケット
0570-084-003(Lコード:33398)
0570-000-407(オペレーター/10:00~20:00)
http://l-tike.com/

主催:
東京プロムジカ

協力:
NPO法人日本音楽生涯学習振興協会/NPO法人童謡コーラス支援事務局

 
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