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マリエッラ・デヴィーア フェアウェル・リサイタル

マリエッラ・デヴィーア フェアウェル・リサイタル
Mariella Devia Farewell Recital

完璧なまま退く不世出のソプラノ
デヴィーアを味わいつくす最後の機会!
香原斗志(オペラ評論家)

  もうオペラの舞台でデヴィーアの歌を聴くことができない。筆者は突きつけられた事実の前で動揺を隠せずにいる。いずれ、その日が来ることへの覚悟はあったものの、まだしばらく先のことだろうと高をくくっていた。
 たしかに、デヴィーアはこの4月12日、満70歳になった。しかし、その歌は若き貴婦人のままであり、ときに少女でさえあった。昨年7月と10月に日本で歌った《ノルマ》のタイトルロールも、いつものように完全無欠で、全盛期とくらべて衰えがないとまではいわないが、一般的にはほとんど気づかないレベルである。いまなお現役の若い歌手たちが束になってかかっても、到底かなわない水準の歌を聴かせていた。
 その歌から想起された言葉は、いつもながらに「完璧」または「理想」で、69歳の彼女は声をすみずみまで隙なくコントロールし、ノルマの愛情も、悲しみも、怒りも、そして絶望も、声の上に文字どおり「完璧」に浮かび上がらせていた。だから、舞台から身を引く必要など、まだまだ少しもないと思われたのだが、デヴィーアの美学が許さなかったようだ。最後の舞台は、古希を迎えて初めて歌ったヴェネツィアのフェニーチェ劇場での《ノルマ》だった。美しく歌えるうちに、完璧と呼ばれるうちに――。そういう引き際の美学は、たしかに彼女の比類ない芸術にも通じるけれど、聴き手としては残念だというほかない。
 誤解しないでほしいが、残念なのは彼女が偉大な歌い手「だったから」ではない。いまなお、どんな歌手も超えられない偉大な歌い手「だから」である。すぐれた芸術家を「不世出の」と形容することがあるが、その譬えがふさわしい歌手を、筆者はデヴィーアのほかにわずかしか知らない。
 だが、気持ちを切り替えようではないか。デヴィーアが引退したのはオペラの舞台からであり、リサイタルで、「不世出の」歌手の「完璧」な表現を存分に味わうチャンスが残されているのだ。ドニゼッティ《ロベルト・デヴェリュー》《ルクレツィア・ボルジア》、ヴェルディ《第一次十字軍のロンバルディア人》《ジョヴァンナ・ダルコ》……。彼女の円熟の声でこそ聴きたい曲が並んでいる。
 しかし、それもおそらく最後の機会。デヴィーアの美学に照らすなら、どこまでも「完璧」を期してくるに違いない。

 
曲目

ドニゼッティ: 《ルクレツィア・ボルジア》より "なんて美しいこと"
G.Donizetti : «Lucrezia Borgia» ~ "Come è bello!"
      : 《ロベルト・デヴェリュー》より"ああ、望み通りに戻ってきて"
      : «Roberto Devereux» ~ "Ah ritorna qual ti spero"
ピアノのための小品  pezzo per pianoforte solo
    リスト : おお、夢に来ませ
    Liszt : O quand je dors
    グノー : 春に
    C.Gounod : Au Printemps   
    ビゼー : 《カルメン》より"何を恐れることがありましょう"
    Bizet : 《Carmen》~ Air de Micaela "Je dis que rien ne m'épouvante"
    グノー : 《ファウスト》より"宝石の歌"
    C.Gounod : 《Faust》~ "Dieu que des bijoux "


ヴェルディ : 〈6つのロマンツァ〉 より"私は安らぎを失い""ストルネッロ"
Verdi : Perduta ho la pace / Stornello
ヴェルディ : 《第1回十字軍のロンバルディア人》より
       "おお聖母様、天から私をお救いください"
Verdi : 《I Lombardi》: "O madre dal cello"
   : 《ジャンヌ・ダルク》より"いつも夜明けと夕方に"
   : 《Giovanna d'Arco》~ "Sempre all'alba ed alla sera"
ピアノのための小品  pezzo per pianoforte solo
    プッチーニ : 《ラ・ボエーム》より"あなたの愛の呼ぶ声に"
    Puccini  : 《Boheme》~ "donde lieta "
          : 《つばめ》より"ドレッタの美しい夢"
          : 《La Rondine》~ "Chi il bel sogno di Dorea"

※演奏家の希望により、曲目等公演内容に変更が生ずる場合もございます。あらかじめご了承ください。
※未就学児童の入場はご遠慮ください。

マリエッラ・デヴィーア
フェアウェル・リサイタル

2018年11月13日(火)19時
Tuesday, 13 November 2018 at 7p.m.

東京オペラシティコンサートホール
/ タケミツメモリアル

Tokyo Opera City Concert Hall
/ Takemitsu Memorial

ピアノ:ジュリオ・ザッパ
Pianoforte:Giulio Zappa

チケット発売日

友の会優先発売 :7月23日(月)
 10:00
DM会員優先発売 :7月25日(水)
 10:00
一般発売 :8月6日(月)
 10:00
  
*友の会およびDM発売は東京プロムジカのみで受付

チケット価格

S:¥ 17,000
A:¥ 14,000
B:¥ 11,000
C:¥ 7,000

お問い合わせ・お申し込み

東京プロムジカチケットデスク
03-3372-7050

お問い合わせ
 

チケットぴあ(Pコード:124-192)
http://pia.jp/
※PC/携帯/スマートフォン共通
セブンイレブン、サークルK・サンクス、チケットぴあ店舗
0570-02-9999

イープラス
http://eplus.jp

東京オペラシティチケットセンター
03-5353-9999

ローソンチケット
0570-084-003(Lコード:35151)
0570-000-407(オペレーター/10:00~20:00)
http://l-tike.com/

主催:
東京プロムジカ

協力:
NPO法人日本音楽生涯学習振興協会/NPO法人童謡コーラス支援事務局

 
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