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ダニエラ・デッシィ & ファビオ・アルミリアート デュオ・リサイタル

ダニエラ・デッシィ & ファビオ・アルミリアート
(デュオ・リサイタル)
Daniela Dessì & Fabio Armiliato , Duo Recital

 恋人役を演じることが多いソプラノとテノールが、おたがいを終生の伴侶にすることは少なくないけれど、私生活の上ではともかく、芸術上も理想的なカップルであり続けるとことは少ない。むしろ、声質が異なるのに無理に同じレパートリーを歌おうとして、 それぞれが声帯に負担をかけ、歌手生命を縮めてしまう例が目立つ。数少ない例外がデッシーとアルミリアートだろう。

 2人ともいま、声質はいわゆるリリコ・スピントで、主にヴェルディからプッチーニ、ヴェリズモの諸役をレパートリーにし、この2人が歌えば公演の成功は間違いない、という評価が世界各地でなされている。 それは声が立派だという単純な話に止まらない。2人がほかの歌手たちとくらべて傑出しているのは、ただ大声を響かせて聴衆の喝采をさらうのではなく、ピアニッシモからフォルティッシモにいたるまでの様々な声の色彩を駆使して旋律に生命を与える知的な歌唱である。 あたかも優れた古典派の画家が、確たる構図の上に遠近法や明暗法を駆使してドラマを描くように、デッシーとアルミリアートはオペラ作品の様式感を美しく保ったまま、旋律に遠近や明暗をほどこし、洗練されたスタイルの中に登場人物の感情を浮かび上がらせるのだ。 オペラの世界にかつて、こんな共通点をもったカップルがいただろうか。デッシーとアルミリアートは“オペラ界のおしどり夫婦”としては、史上最強といえるかもしれない。

 だが、実は、最初から2人のレパートリーが重なっていたわけではないし、歌唱における美質にはじめから共通点があったわけでもない。それらはこの夫婦が刺激を受け合い、おたがいを高めあってきた結果なのである。 若いころのデッシーは、バロック作品からモーツァルト、ロッシーニ、ドニゼッティなどを主に歌い、次第に声が成熟するのを待って、ヴェルディからヴェリズモへとレパートリーを広げていった。 その際、ベルカント時代の作品を通して身につけた技巧、すなわち様々な声の色彩を自在に使いこなす表現力を駆使し、ややもすると粗野になりがちだったヴェリズモ作品を、おそらく作曲家が望んでいたであろう洗練されたスタイルで歌うことに成功したのだ。

 一方、明るく力強いリリコ・スピントの声を持つアルミリアートは、1997年にMETの引越し公演で初来日したころはまだ、恵まれた声をただ力強く響かせるだけだった。ところが、このMETの公演を機にデッシーに出会い、愛を育むと同時に 、芸術家としてのデッシーにも憧れ、見事に彼女の美質を共有するにいたったのである。彼は以前、私にこう話した。「彼女の歌を聴いてすぐ、その偉大な音楽的知性に惹かれ、自分もあのように歌えるようになりたいと思いました。 私が経験によって得たテクニックには問題がありましたが、ダニエラと会ってからきちんと勉強、研究を重ね、技術的にも様式的にも大いに前進しました」――また、アルミリアートとの愛をはぐくむ過程で、デッシーの歌にもまた、 ほとばしるような情感がいっそう豊かになったことはいうまでもない。

 ヴェルディやプッチーニをイタリア・オペラらしいスタイルで歌う歌手がいなくなった、という声を頻繁に耳にするようになって久しいが、デッシーとアルミリアートという例外がいることを喜ぼうではないか。 《仮面舞踏会》、《運命の力》、《アイーダ》、それに《トスカ》や《西部の娘》、《アンドレア・シェニエ》……。こうした作品を本来あるべきスタイルで、美しく、深く、そして甘く味わいたければ、デッシーとアルミリアートの歌に耳を傾け、 息の合った二重唱に酔うのが一番である。

香原斗志(オペラ評論家)

 
曲目

前半

プッチーニ:《西部の娘》~“やがて来る自由の日”♠
G.Puccin:«La fanciulla del West» ~“Ch’alla mi creda”
     :《蝶々夫人》~“ある晴れた日に”♥
     :«Madama Butterfly» ~“Un bel dì, vedremo”

トスティ:理想 ♠
F.P.Tosti:Ideale

モーツァルト:《フィガロの結婚》~“愛の神よ照覧あれ”♥
W.A.Mozart : «Le nozze di Figaro» ~“Giunse alfin il momento”

プッチーニ:《トスカ》~“星は光りぬ”♠
G.Puccini : «Tosca» ~“E lucevan le stelle”
     :《トスカ》~“歌に生き、恋に生き”♥
     :«Tosca» ~“Vissi d’arte, vissi d’amore”

ヴェルディ:《オテッロ》~“すでに夜も更けた”♥&♠
G.Verdi : «Otello» ~“Già nella notte densa”(Duo)

後半

ヴェルディ:《ラ・トラヴィアータ》~“パリを離れて、いとしい人よ”♥&♠
G.Verdi : «La Traviata» ~“Parigi o cara , noi lasceremo”(Duo)

ドナウディ:おお、私のいとしい人よ ♠
S.Donaudy : O del mio amato ben

ガスタルドン:禁じられた音楽 ♥
S.Gastaldon : Musica proibita

ジョルダーノ:《アンドレア・シェニエ》~“ある日空をながめて”♠
U.Giordano : «Andrea Chénier» ~“Un di all’azzurro spazio”

ヴェルディ:《運命の力》~“神よ、平和を与えたまえ”♥
G.Verdi : «La forza del destino» ~“Pace, Pace mio Dio”

プッチーニ:《トスカ》~“マリオ! マリオ! マリオ!”♥&♠
G.Puccini : «Tosca» ~“Mario! Mario! Mario!”(Duo)

演奏家の希望により、曲目等公演内容に変更が生ずる場合もございます。あらかじめご了承ください。
※未就学児童の入場はご遠慮ください。

ダニエラ・デッシィ&
ファビオ・アルミリアート
デュオ・リサイタル

2011年12月8日(木)19時
Thursday, 8 December 2011 at 3p.m.

東京オペラシティコンサートホール
タケミツメモリアル

Tokyo Opera City Concert Hall
Takemitsu Memorial

ピアノ:浅野 菜生子
Piano:Naoko Asano

チケット発売日

友の会優先発売:好評発売中
DM会員優先発売:好評発売中
一般発売:好評発売中

チケット価格

S:¥17,000
A:¥13,000
B:¥9,000
C:¥6,000

お問い合わせ・お申し込み

東京プロムジカチケットデスク
03-3372-7050

お問い合わせ
 

チケットぴあ(Pコード 141-891)
0570-02-9999

イープラス
http://eplus.jp

東京オペラシティチケットセンター
03-5353-9999

東京文化会館チケットサービス
03-5685-0650

主催:
東京プロムジカ

後援:
イタリア文化会館
NPO日本ヴェルディ協会

制作協力:
アリタリア-イタリア航空

 
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