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ミケーレ・ペルトゥージ&ルーチョ・ガッロ デュオ・リサイタル

ミケーレ・ペルトゥージ&ルーチョ・ガッロ
(デュオ・リサイタル)
Michele Pertusi & Lucio Gallo, Duo Recital

“ このうえなくセクシーなバスとバリトンの競演 ”

 ひょっとして、地味な印象でもあるのだろうか。バスとバリトンのリサイタルが開催される機会は、あまりない。たしかに昔から、オペラの花形は男声ではテノールだと相場はきまっているし、 実際、あの燦燦たる高音を浴びる快感はなにものにも代えがたい。けれど、私自身の経験に照らしあわせても、その声が心に深くしみわたったと感じるのは、むしろ男性の低声、バスとバリトンの声を聴いたときだったように思う。 もちろん、「バスとバリトン」を形容する必要がある。「ペルトゥージやガッロのようにすぐれた」と。

 とりわけ、ミケーレ・ペルトゥージほど高貴なバス歌手がほかにいるだろうか。2000年に、大勝利を収めるはずだった新国立劇場でのドン・ジョヴァンニ役をキャンセルしたこともあり、 欧米における圧倒的な存在感が日本の聴衆にはいま一歩伝わっていない彼は、ひとことで言うなら、世界最高峰のベルカント・バス歌手である。「ここ半世紀ほどにおける」とつけ加えてもけっして大げさではないだろう。 19世紀前半までのオペラ作品を、正確なアジリタや装飾歌唱の技巧を駆使したうえで、きちんとしすぎるくらいきちんと様式を整えて歌う。必要あれば圧倒的な威厳をあらわし、悪役であれば、すさまじいばかりの悪のオーラを出して歌う。 そして、たとえ悪役を歌っても、高貴でカッコいいのである。舞台に上がるまでの気さくで明るいオジサンが、にわかには信じられないほどの変貌を遂げる。

 ヴェルディの聖地であるパルマに生まれながら、自身の声とスタイルの適性に合ったロッシーニなどのベルカント作品をレパートリーの中心に据えて活躍してきたペルトゥージも、40代も後半にさしかかってバス歌手としての円熟の時期を迎えている。 以前から作品を選びながら慎重に歌ってきたヴェルディも、いまや無理なく自然に、しかも、数多のヴェルディ歌いが到底太刀打ちできないほど高貴に歌ってくれる。

 そして、ヴェルディを歌うバリトンといえば、いまならルーチョ・ガッロである。新国立劇場における《ラ・トラヴィアータ》のジェルモンや《オテッロ》のヤーゴなどの役で日本でもおなじみのガッロについては、さほど説明が要らないかもしれない。 イタリアの南部、プーリア州のターラント出身で、ヴェルディやプッチーニ、ヴェリズモの諸作品のほか、イタリア人には珍しく、ベートーヴェンの《フィデリオ》のピツァロやワーグナーの《さまよえるオランダ人》のタイトルロールなども歌う。 そして、いまなおレパートリーにしているモーツァルトで鍛えているからだろう、どれほど重量級の役を歌っても、ノーブルな気品と様式感を失わない。その点がペルトゥージと通じるから、いきおい、ふたりの二重唱が楽しみになる。

 さて、バスとバリトンの声こそが心に深くしみわたると感じられるのはなぜだろう。ジェンダーフリーの声にかき消されて、男らしさ、女らしさが希薄になりつつある昨今。女装タレントや中性的な男性アイドルがもてはやされているけれど、 たぶん、人間は本能的に男らしさと女らしさに敏感なのにちがいない。性差に敏感でなければ人間は子孫を残せないのだから、考えてみれば当然だ。そして、テノールの味わいが非日常的かつ性差を超えた声の魅力にあるのに対して、バスとバリトンの味わいは、 男性の、男性らしい声の魅力にある。それは言葉本来の意味において「セクシーであること」と、言い換えることができるだろう。ただし、ベルトゥージやガッロのような「すぐれた」「高貴な」バスとバリトンにかぎっての話である。

香原斗志(オペラ評論家)

 
曲目

前半

ヴェルディ:《シモン・ボッカネグラ》~
      “誇り高き宮殿よ、お前に最後の別れを”(ペルトゥージ)
G.Verdi : «Simon Boccanegra» ~“A te l’estremo addio…”(Pertusi)
     “みんなおれの名を讃えている”(二重唱)
     “Suon ogni labbro il mio nome”(Duetto)
     “わしは、神の御声に涙を流す”(二重唱)
     “M’ardon le tempia”(Duetto)
    :《マクベス》~“裏切り者め!憐れみも、誉れも、愛も”(ガッロ)
    :«Macbeth» ~“Perfidi…pietà, rispetto, amore”(Gallo)
     “足許に気をつけよ...空が急にかげったように”(ペルトゥージ)
     “Studia il passo…Come dal ciel precipita”(Pertusi)

ジョルダーノ:《アンドレア・シェニエ》~“祖国を裏切る者”(ガッロ)
U.Giordano : «Andrea Chenier» ~“Nemico della Patria”(Gallo)

後半

トスティ:かわいい口もと / どうだろう? / マレキアーレ(ガッロ)
F.P.Tosti : ‘A vucchella / Comme và / Marechiare (Gallo)

デンツァ:妖精の瞳 / もし… / おいで!(ペルトゥージ)
L.Denza : Occhi di fata / Se / Vieni! (Pertusi)

フランソワ/ルヴォー:マイ・ウェイ(ガッロ)
C.Francois / J.Revaux : My Way (Gallo)

ロジャース:〈南太平洋〉~“魅惑の宵”(ペルトゥージ)
R.Rodgers : ~“Some Enchanted Evening”(Pertusi)

演奏家の希望により、曲目等公演内容に変更が生ずる場合もございます。
あらかじめご了承ください。
※未就学児童の入場はご遠慮ください。

ミケーレ・ペルトゥージ&
ルーチョ・ガッロ
デュオ・リサイタル

2012年6月1日(金)19時
Friday, 1 June 2012 at 7p.m.

サンケイホールブリーゼ
(大阪 西梅田)

ピアノ:浅野 菜生子
Piano:Naoko Asano

チケット発売日

友の会優先発売:好評発売中
DM会員優先発売:好評発売中
一般発売:好評発売中
  
*友の会およびDM発売は東京プロムジカのみで受付

チケット価格

S:¥12,000
A:¥9,000
B:¥6,000

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主催:
ブリーゼアーツ / 東京プロムジカ

後援:
イタリア文化会館
NPO日本ヴェルディ協会

協力:
アリタリア-イタリア航空

制作協力:
エス・ピー・エース

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